48歳女性。既往歴 乳がん、StageⅠ。2年前の術後より再発予防の目的で以下のホルモン療法を受けている。
問220 (物理・化学・生物)
タモキシフェンの代謝に関わるCYP2D6には、その酵素活性に変化をきたす遺伝子多型が多数知られている。図はその一部の多型と乳がん術後タモキシフェンの単剤治療症例における無再発生存率との関連性を示している。遺伝子多型に関する記述及び図の解釈として、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 遺伝子多型には、1つの塩基がその他の塩基に置き換わっているものがある。
- 翻訳されるタンパク質のアミノ酸配列は、翻訳領域においてフレームシフト変異した遺伝子とその野生型遺伝子では異なる。
- PCR法を利用することで、CYP2D6の遺伝子変異を検出することができる。
- 変異型遺伝子をホモでもつ症例[CYP2D6(*10/*10)]では、野生型遺伝子をホモでもつ症例[CYP2D6(wt/wt)]と比べて、タモキシフェンの代謝が減弱していると考察される。
- CYP2D6(*10/*10)の症例では、タモキシフェンによる抗腫瘍効果が増強していると考察される。
問221 (実務)
この患者は、最近、精神的に不安定となり、不安発作が頻回になった。本症状の改善のための処方追加を検討するにあたり、タモキシフェンとの併用の観点から問題となる薬物について医師から問い合わせがあった。本症例に対して併用を注意すべき薬物はどれか。1つ選べ。
- セチプチリンマレイン酸塩
- ミルナシプラン塩酸塩
- パロキセチン塩酸塩水和物
- ロラゼパム
- ロルメタゼパム
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