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第99回薬剤師国家試験 問208〜209(実践問題) 帯状疱疹/バラシクロビル

61歳男性。2日ほど前から左側腹部に軽度の疼痛があり、皮疹が認められた。帯状疱疹と診断され、以下の薬剤が処方された。なお、検査値を確認したところ、ASTは31 IU/L、ALTは23 IU/L、クレアチニンクリアランスは40 mL/minであった。

問208 (実務)
これらの処方について、提案すべき処方変更として最も適切なのはどれか。1つ選べ。

  1. バラシクロビル塩酸塩錠556 mgの用法・用量を1回2錠(1日4錠)、1日2回、朝夕食後投与に変更する。
  2. バラシクロビル塩酸塩錠556 mgの用法・用量を1回3錠(1日9錠)、1日3回、朝昼夕食後投与に変更する。
  3. バラシクロビル塩酸塩錠556 mgをアシクロビル錠400 mgに変更し、用法はそのままとする。
  4. アセトアミノフェン錠300 mgをロキソプロフェンナトリウム水和物錠60 mgに変更し、用法はそのままとする。
  5. アセトアミノフェン錠300 mgをチアラミド塩酸塩錠100 mgに変更し、用法はそのままとする。

 

解答・解説

解答
1

解説
問題文に「検査値を確認したところ、ASTは31 IU/L、ALTは23 IU/L、クレアチニンクリアランスは40 mL/minであった。」と記載されていることから、本患者は、肝機能は正常であるが、腎機能は低下している。本患者に処方されているバラシクロビル塩酸塩錠556 mg(バラシクロビルとして500 mg)は腎消失型薬物であることから、腎機能が低下している患者に対しては投与量を調節する必要がある。腎機能低下患者に対するバラシクロビルの用法及び用量について以下に示す。


本患者は帯状疱疹と診断されており、また、クレアチニンクリアランス40 mL/minであることから、バラシクロビル塩酸塩錠556 mg(バラシクロビルとして500 mg)の用法・用量を1回2錠(1日4錠)、1日2回、朝夕食後投与に変更する必要がある。

問209 (物理・化学・生物)
バラシクロビルは、加水分解によりアシクロビルに変換され活性を発現する。切断される位置はどれか。1つ選べ。


解答・解説

解答
3

解説
バラシクロビルは、主に肝臓に存在するエステラーゼにより加水分解され、アシクロビルとL−バリンに変換される。このことから、構造中のエステル部分(設問の構造式のおける3の部分)が加水分解されると判断できる。

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