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第98回薬剤師国家試験 問276〜277(実践問題) 粉の混合

保険薬局にて、以下の処方せんを受け付けた。

問276 (薬剤)
粉末薬品の混合に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 互いに相互作用を起こさない水に可溶な2種の結晶性粉末を混合すると、臨界相対湿度は上昇する。
  2. 水に可溶な結晶性粉末と不溶な結晶性粉末とを混合すると、水に可溶な結晶性粉末の臨界相対湿度は低下する。
  3. 粉末薬品の混合性は、粉末薬品の粒子形状の影響を受ける。
  4. 2種の粉末薬品を混合する場合、粒子の密度差が大きいほど混合性がよい。
  5. 粉末薬品の混合は、粒子間の結合性及び付着性が小さい場合には平均粒子径の差が近いほど容易である。

 

解答・解説

解答
3、5

解説
1 誤
互いに相互作用を起こさない水に可溶な2種類の結晶性粉末を混合すると、臨界相対湿度は低下し、吸湿しやすくなる(エルダーの仮説)。

2 誤
水に可溶な結晶性粉末と不溶な結晶性粉末とを混合しても、水に可溶な結晶性粉末の臨界相対湿度は変化しない。

3 正
粉末薬品の混合性は、粉末薬品の粒子径、形状、密度の影響を受ける。なお、粉末薬品の粒子径、形状、密度が近いほど、粉末粒子の混合性は良くなる傾向にある。

4 誤
解説3参照

5 正
解説3参照

問277 (実務)
この2つの処方の調剤方法として、適切なのはどれか。2つ選べ。

  1. 処方1は、混合すると変色する場合があるが、薬効には影響がないので、混合して分包する。処方2は、混合して分包する。
  2. 処方1は、混合すると変色する場合があるが、薬効には影響がないので、混合して分包する。処方2は、混合せず別包とする。
  3. 処方1は、混合せず別包とする。処方2は、混合すると変色する場合があるが、薬効には影響がないので、混合して分包する。
  4. 処方1、処方2ともに混合せず、それぞれ別包とする。

解答・解説

解答
2、4

解説
・処方1
ダイオウ末と酸化マグネシウムを混合すると赤色を帯びるが薬効には問題がない。そのため、両薬剤は配合注意の組合せであり、混合して分包するか混合せず別包とする。
・処方2
アスピリン末と炭酸水素ナトリウムを混合するとアスピリンの加水分解が起こる。そのため、両薬剤は配合不適の組合せであり、混合せず別包とする。

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