カドミウムに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 現在、我が国で収穫された米からカドミウムは検出されなくなっている。
- ヒトにおけるカドミウムの消化管吸収率は、およそ90%である。
- 体内に吸収されたカドミウムは、メタロチオネインと結合することにより毒性が高まる。
- カドミウムは、国際がん研究機関(IARC)において、ヒトに対する発がん性がある化学物質に分類されている。
- カドミウムの主要な慢性毒性は、腎近位尿細管障害である。
カドミウムに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 2 誤 3 誤 4 正 5 正解答・解説
4、5
1 誤
米にはカドミウムが蓄積しやすく、我が国で収穫された米1 kg中には平均してカドミウムが0.06 mg程度含まれている。
ヒトにおけるカドミウムの消化管吸収率は、2〜6%程度である。
体内に吸収されたカドミウムは、メタロチオネインと結合することにより毒性が軽減する。メタロチオネインは、分子量約6000〜7000の低分子タンパク質であり、重金属に結合することでその毒性を抑制する。
国際がん研究機関(IARC)では、発がんの原因と考えられる物質について、その発がん性の程度により5つのグループに分類している。カドミウムは、国際がん研究機関(IARC)において、ヒトに対する発がん性がある化学物質(グループ1)に分類されている。
カドミウムを慢性的に摂取することにより、腎近位尿細管障害が現れる。それにより、カルシウムの再吸収やビタミンDの活性化が阻害され、骨軟化症が引き起される。
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