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第90回薬剤師国家試験 問54(基礎薬学) 遺伝子工学

 遺伝子工学に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。

  1. プラスミドは、染色体外で自己複製するDNA分子である。
  2. 制限酵素は、特定の塩基配列の部位でDNAを切断する。
  3. DNAリガーゼは、DNA鎖を連結する酵素である。
  4. cDNAには、通常、遺伝子のイントロン部分が含まれている。
  5. サザンブロット法は、抗体を用いて特定のタンパク質を検出する方法である。

解答・解説

解答
4、5

解説
1 正しい
 プラスミドは、細菌の染色体とは独立した染色体外遺伝子のことであり、染色体外で自己複製する小型環状2本鎖DNA分子である。

2 正しい
 制限酵素は、2本鎖DNAの特定の塩基配列を認識して、ホスホジエステル結合を特異的な箇所で切断するエンドヌクレアーゼである。

3 正しい
 DNAリガーゼは、DNA鎖の3′-OH基と5′-リン酸基をホスホジエステル結合で連結する酵素である。

4 誤っている
 cDNAはイントロンを含まないmRNAを鋳型として逆転写酵素の作用により生成されたDNAであるため、遺伝子のイントロン部分は含まない。

5 誤っている
 サザンブロット法は、DNA断片上の特定の遺伝子を検出する方法である。なお、抗体を用いて特定のタンパク質を検出する方法は、ウエスタンブロット法である。

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