原核細胞に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。
- メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、多くの抗菌剤に耐性であるが、β-ラクタム剤に対しては感受性である。
- 細菌の細胞膜も真核細胞でみられるような脂質二重層の構造をとる。
- 大腸菌の染色体DNAは直鎖構造ではなく、環状構造をとっている。
- 細菌の呼吸鎖の終末電子受容体として、酸素以外の物質が使われることがある。
- 黄色ブドウ球菌はブドウ糖を合成できるので、二酸化炭素を供給すれば、有機物を含まない培地中でも増殖できる。
原核細胞に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 2 正しい 3 正しい 4 正しい 5 誤っている解答・解説
1、5
1 誤っている
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、β-ラクタム剤を含む多くの抗菌剤に対して耐性を示す。なお、MRSAのβ-ラクタム剤に対する耐性は、細胞壁合成酵素であるPBP(ペニシリン結合タンパク質)の変異によるものと考えられている。
原核細胞である細菌の細胞膜も、真核細胞の細胞膜と同様に脂質二重層の構造をとる。
大腸菌などの原核細胞の染色体DNAは環状構造をとっている。
細菌のエネルギーを産生する代謝経路として、呼吸鎖がある。呼吸鎖は、終末電子受容体として酸素を利用する経路と硝酸塩やフマル酸などを利用する経路が存在する。
一般的な細菌(黄色ブドウ球菌など)は、従属栄養生物であるため、空気中の二酸化炭素を炭素源として栄養素(ブドウ糖など)を合成することはできない。
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