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第104回薬剤師国家試験 問112

マウスの肝臓から酵素Xの精製を試みた。以下に実験手順の概要(①〜④)を示す。
①:ゲル濾過クロマトグラフィーにより肝臓抽出液Aを分画した。
②:各画分の酵素Xの活性を測定し、その活性が高い画分を集めたものをBとした。
③:Bを陰イオン交換クロマトグラフィーにより分画した。
④:各画分の酵素Xの活性を測定し、その活性が高い画分を集めたものをCとした。

上記A、B及びCの液量、タンパク質濃度、全タンパク質量と酵素活性(全活性及び比活性)を以下の表に示した。
比活性とは、試料中のタンパク質の単位重量当たりの酵素活性のことである。

なお、酵素活性における1U(ユニット)は、1分間当たり、1µmolの生成物を生成する酵素の量を表す。

実験方法及び結果に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. A中の酵素Xの20%がBに回収されたと考えられる。
  2. ゲル濾過クロマトグラフィーでは、分子量の小さなタンパク質ほど、早くカラムから溶出される。
  3. 陰イオン交換クロマトグラフィーでは、正の電荷をもった樹脂に酵素Xが保持されたと考えられる。
  4. Bの比活性アはAの比活性よりも高い。
  5. Cの比活性イは140 U/mgである。

解答・解説

解答
3、4

解説
1 誤
全活性≒酵素Xの量と考えることができるため、A中の酵素XがBに回収された割合は、以下のように求めることができる。

2 誤
ゲル濾過クロマトグラフィーでは、分子量の小さいタンパク質は固定相に保持されるため、分子量の小さいタンパク質ほど、遅くカラムから溶出される。

3 正

4 正
Bの比活性アは以下のように求めることができる。

上記より、Bの比活性アはAの比活性よりも高い。

5 誤
Cの比活性イは以下のように求めることができる。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 104回112の解説動画を作っていただきたいです。
    有益な動画をいつもありがとうございます。

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