ヒトにおけるプリンヌクレオチドの分解過程に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- アデノシンをイノシンに変換する酵素の遺伝的欠損により、免疫不全が生じる。
- イノシンをヒポキサンチンに変換する過程で、ATPが消費される。
- グアノシン一リン酸(GMP)は、ヒポキサンチンを経てキサンチンに代謝される。
- キサンチンが尿酸に変換される過程で、過酸化水素が生成される。
- 尿酸は、二酸化炭素とアンモニアに代謝されて排泄される。
ヒトにおけるプリンヌクレオチドの分解過程に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 2 誤 3 誤 4 正 5 誤解答・解説
1、4
1 正
アデノシンをイノシンに変換する酵素は、アデノシンデアミナーゼ(ADA)である。ADAが欠損するとADA酵素の基質やリン酸化した基質が蓄積し、それらの中で特にデオキシアデノシンがリン酸化されたdAXPが細胞毒性に働いてさまざまな障害を引き起こす。蓄積する代謝産物が主に免疫細胞、特に未熟なT細胞に対して細胞毒として働き、進行性に免疫不全状態を招くと考えられている。
イノシンをヒポキサンチンに変換する過程で、無機リン酸が消費される。
グアノシン一リン酸(GMP)は、ヒポキサンチンを経ずにキサンチンに代謝される。なお、アデノシン一リン酸(AMP)は、ヒポキサンチンを経てキサンチンに代謝される。
キサンチンが尿酸に変換される過程には、キサンチンオキシダーゼが関与しており、その際に過酸化水素が生成される。
尿酸は、プリンヌクレオチドの最終代謝産物であり、それ以上分解されず、そのまま尿中に排泄される。
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