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第102回薬剤師国家試験 問340 服薬指導

60歳男性。数年来、糖尿病治療のためクリニックを受診している。このたび、糖尿病の病態悪化の傾向があり、現在服用中の薬剤に1薬剤が追加され、処方箋をかかりつけの薬局へ持参した。薬剤師がお薬手帳で現在服用中の薬剤を確認し、窓口で患者と以下の会話があった。

(現在服用中の薬剤)
ボグリボース錠0.3 mg 1回1錠(1日3錠)
1日3回 朝昼夕食直前 28日分
メトホルミン塩酸塩錠250 mgMT 1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食直前 28日分
(薬剤師と患者との会話)
患 者
糖尿の薬がまた増えました。
今後の薬も1日3回、食前に飲む必要がありますか。
薬剤師
新しく出た薬は1日1回ですよ。食前に飲み忘れた時は食後でもいいですよ。
患 者
どんな薬なのですか。注意することはありますか。
薬剤師
尿中に余分な糖を出すことで効果を発揮する薬です。
今まで通り、低血糖症状に気をつけてください。それに追加して排尿時の違和感にも注意してください。尿量が増えることで喉が渇きやすくなるかもしれません。その時は水分補給を忘れないでください。

上記の会話から推測される糖尿病治療薬はどれか。1つ選べ。

  1. グリベンクラミド
  2. シタグリプチンリン酸塩水和物
  3. ピオグリタゾン塩酸塩
  4. イプラグリフロジン L−プロリン
  5. ミチグリニドカルシウム水和物

解答・解説

解答
4

解説
薬剤師の最後の説明にある「尿中に余分な糖を出すことで効果を発揮する」「尿量が増えることで喉が渇きやすくなるかもしれない。」から、本患者に新たに処方された薬物は、腎尿細管に発現するSGLT2(Na/グルコース共輸送体2)阻害薬であるイプラグリフロジン L−プロリンであると考えられる。
イプラグリフロジン L−プロリンは、選択的SGLT2を阻害薬であり、腎近位尿細管におけるグルコースの再吸収を阻害し、尿中に余分な糖を排出することにより血糖降下作用を示す。本薬物は、副作用として低血糖、腎盂腎炎、敗血症、脱水、ケトアシドーシスを引き起こす。また、本薬物の用法は、「通常、成人に対して1日1回朝食前または朝食後に経口投与する」となっていることから、朝食前に飲み忘れた場合は朝食後に服用してもよい旨を説明する。

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第102回薬剤師国家試験 問339 | yakugaku lab へ返信する コメントをキャンセル

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