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第102回薬剤師国家試験 問330(実践問題) 過去問解説

50歳女性。関節リウマチに対して、メトトレキサートで治療を開始した。6ヶ月間継続後、寛解の目標を達成できず、生物学的製剤の導入が検討された。関節リウマチに用いる生物学的製剤に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. いずれもTNF−α(腫瘍壊死因子−α)阻害薬である。
  2. 痛み、腫れを抑えるが、関節破壊の進行を抑えることはできない。
  3. TNF−α阻害薬が奏攻しない場合は、別のTNF−α阻害薬を用いてもよい。
  4. いずれもメトトレキサートとの併用が必須である。
  5. いずれも治療開始前に結核の既往歴を確認する。

解答・解説

解答
3、5

解説
1 誤
関節リウマチの治療に用いる生物学的製剤には、TNF−α(腫瘍壊死因子–α)阻害薬であるインフリキシマブやアダリムマブなどに加え、IL−6受容体モノクローナル抗体であるトシリズマブや共刺激シグナル阻害薬であるアバタセプトなどがある。

2 誤
関節リウマチに用いられる生物学的製剤は、炎症サイトカインの遊離を抑制することに加え、破骨細胞の活性を抑制することにより痛みや腫れを改善するとともに、関節破壊の進行も抑制する。

3 正
TNF−α阻害薬が奏攻しない場合、別のTNF−α阻害薬を用いることにより奏攻する場合があるため、TNF−α阻害薬が奏攻しない場合には、別のTNF−α阻害薬と用いることを考慮する必要がある。

4 誤
インフリキシマブを関節リウマチの治療に用いる場合、メトトレキサートとの併用が必須とされているが、すべての生物学的製剤がメトトレキサートとの併用が必須ではない。

5 正
生物学的製剤を用いると免疫力が低下するため、生物学的製剤を用いる前に結核の既往歴を確認する必要がある。

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