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第102回薬剤師国家試験 問184

45歳男性。仕事上、接待での飲食が多く、最近の半年間で4 kgの体重増加を認めた。右母趾の関節痛が生じたため近医を受診したところ、血清尿酸値の高値を指摘され、非ステロイド性抗炎症薬の服用により関節痛の改善を認めた。
この患者の治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 痛風関節炎を繰り返す場合は血清尿酸値の目標を6.0 mg/dL以下とする。
  2. 血清クレアチニン値2.0 mg/dL以上の腎機能障害を伴う場合はベンズブロマロンを選択する。
  3. 尿路結石を合併する場合はベンズブロマロンを選択する。
  4. 尿酸排泄促進薬を使用する場合は、尿アルカリ化薬を併用する。
  5. 痛風関節炎の再発防止のため、少量の非ステロイド性抗炎症薬を継続投与する。
解答・解説

解答
1、4

解説
本患者は、血清尿酸値が高く、非ステロイド性抗炎症薬の服用により関節痛の改善が認められていることから、痛風発作による関節痛を起こしたと考えられる。
1 正
痛風関節炎を繰り返す場合には生活指導及び薬物治療を行い、血清尿酸値を4.0〜6.0 mg/dLにコントロールする必要がある。

2 誤
血清クレアチニン値2.0 mg/dL以上の腎機能障害を伴う場合に尿酸排泄促進薬であるベンズブロマロンを使用すると、尿酸排泄量の増大により腎機能をより悪化させる可能性がある。そのため、血清クレアチニン値2.0 mg/dL以上の腎機能障害を伴う場合には、尿酸合成阻害薬であるアロプリノールやフェブキソスタットが用いられる。

3 誤
ベンズブロマロンは、尿酸排泄促進作用により尿路結石を悪化させることがあるため、尿路結石と伴う患者に対しては投与禁忌とされている。

4 正
尿酸排泄促進薬を使用する場合には、尿酸の析出を抑制するために、尿アルカリ化薬(クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム水和物配合剤)を併用し、尿のpHを約6.0〜7.0に保つ必要がある。

5 誤
痛風関節炎の極期には、非ステロイド性抗炎症薬を短期間で大量投与するが、痛みが消失すれば使用を中止する。

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