高分子及びその溶液に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 線状高分子は、良溶媒中で収縮してコイル形状となる。
- マクロゴール20000(分子量20,000のポリエチレングリコール)は、室温で水に不溶である。
- 毛細管粘度計は、非ニュートン流体の粘度測定に適する。
- 高分子溶液の極限粘度から、高分子の平均分子量を求めることができる。
- Voigt粘弾性の力学的モデルでは、応力一定のとき、ひずみは時間と共に増大し、一定の値に収束する。
高分子及びその溶液に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答
4、5
解説
1 誤
線状高分子は、良溶媒中で広がり線状となって存在し、貧溶媒中では収縮してコイル形状で存在する。
良溶媒:高分子と親和性が高い溶媒 貧溶媒:高分子と親和性が低い溶媒
2 誤
マクロゴールは水溶性であるため、分子量に関係なく水に溶解する。なお、マクロゴールは分子量によって存在状態が異なり、分子量が1000以下では液状、1000以上では固形状で存在する。
3 誤
毛細管粘度計は、非ニュートン流体(軟膏、高分子溶液、懸濁液等)の粘度測定には適していない。
4 正
高分子希薄溶液の粘度を極限粘度といい、極限粘度から高分子の平均分子量を求めることが可能である。
5 正
Voigt粘弾性の力学的モデルでは、応力一定のとき、ひずみは時間と共に増大し、一定の値に収束する。この現象をクリープ現象という。
Voigt(フォークト)粘弾性の力学的モデル:バネとダッシュポットを並列に結合したモデル
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