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第100回薬剤師国家試験 問164

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. アバカビルは、HIVインテグラーゼを阻害して、HIVゲノムが宿主細胞ゲノムに組み込まれるのを妨げる。
  2. マラビロクは、dGTPと拮抗してHIV−1の逆転写酵素を競合的に阻害する。
  3. ネビラピンは、HIV−1の逆転写酵素の疎水ポケット部分に結合して酵素活性を阻害する。
  4. ネルフィナビルは、HIVプロテアーゼを阻害して、HIV前駆体ポリタンパク質の切断を妨げる。
  5. ラルテグラビルは、ウイルスDNAに取り込まれてDNA鎖伸長を停止させる。

解答・解説

解答
3、4

解説
1 誤
アバカビルは、細胞内でリン酸化され、ウイルスDNAに取り込まれ、dGTPと拮抗してHIV−1の逆転写酵素を競合的に阻害する。

2 誤
マラビロクは、ケモカイン受容体(CCR5)に選択的に結合し、HIVの細胞内への侵入を阻害する。

3 正
ネビラピンは、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤であり、核酸と競合せずにHIV−1の逆転写酵素の疎水ポケット部分に結合して酵素活性を阻害する。

4 正
ネルフィナビルは、HIVプロテアーゼを阻害して、HIV前駆体ポリタンパク質の切断を妨げることにより、HIVウイルスの増殖を抑制する。

5 誤
ラルテグラビルは、HIVインテグラーゼを阻害して、HIVゲノムが宿主細胞ゲノムに組み込まれるのを妨げる。

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