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麻疹(はしか)

麻疹(はしか)は、麻疹ウイルスによって引き起こされる非常に感染力の強い急性のウイルス感染症である。

主な特徴

  • 原因: 麻疹ウイルス(Paramyxoviridae科に属するRNAウイルス)
  • 感染経路
    • 飛沫感染(咳やくしゃみによる空気中の飛沫)
    • 空気感染(ウイルスが空気中に漂う)
  • 潜伏期間:約10~12日
  • 感染力:極めて高く、免疫がない人が感染者と接触すると90%以上が発症する。

症状

麻疹の症状は段階的に現れます。

1. 初期症状(カタル期)

  • 発熱(38℃前後)
  • 咳、鼻水、くしゃみ
  • 目の充血、結膜炎
  • コプリック斑(口の中にできる小さな白い斑点)

2. 発疹期

  • 高熱(39~40℃以上)
  • 全身に赤い発疹(発疹は顔から始まり、首、胴体、手足へと広がる)
  • 倦怠感、食欲低下

3. 回復期

  • 発疹が茶色っぽくなり消えていく
  • 症状が徐々に治まる

合併症

麻疹は単独でも重症化する可能性がありますが、特に次の合併症に注意が必要である。

  • 肺炎
  • 中耳炎
  • 脳炎(麻疹脳炎)
  • 妊婦の場合、流産や早産のリスク

予防方法

  1. 予防接種(麻疹ワクチン)
    • 日本では、麻疹と風疹の混合ワクチン(MRワクチン)がツ使われている。
    • 定期接種:生後12~24か月の間に1回目、小学校入学前に2回目を接種
  2. 感染拡大を防ぐ
    • 感染者と接触を避ける。
    • 手洗い、咳エチケットを徹底する。

治療方法

麻疹に特効薬はありませんが、症状を緩和し合併症を防ぐための対症療法が行われます。

  • 解熱剤や咳止め
  • 十分な水分補給

麻疹の重要性

麻疹は「子どもの病気」と思われがちですが、大人が感染すると症状が重くなることが多い病気である。また、集団感染(アウトブレイク)を引き起こす可能性があるため、予防接種による免疫獲得が非常に重要である。

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