薬剤師国家試験出題項目

高尿酸血症・痛風治療薬

高尿酸血症・痛風治療薬

1 高尿酸血症・痛風

 様々な要因で尿酸の生成過剰や尿酸の排泄低下が誘発されることにより高尿酸血症となり、尿酸塩が関節内に析出すると、マクロファージや好中球が関節内に析出した尿酸塩を貪食し、各種サイトカインが遊離することで関節炎(痛風発作)が誘発される。
高尿酸血症は、尿酸の産生過剰や尿酸の排泄低下により誘発される。高尿酸血症全体の10%が尿酸産生過剰型、60%が尿酸排泄低下型、30%が混合型(産生過剰型+排泄低下型)である。

2 高尿酸血症・痛風治療薬

1)痛風発作治療薬

① コルヒチン

・チューブリンと結合し、微小管の働きを阻害することでマクロファージおよび好中球の機能を抑制する。
・好中球による尿酸塩結晶の貪食・リソソーム酵素の放出を抑制する。
・痛風発作の予防に用いられる(発作前兆期に使用する)。
・再生不良性貧血、末梢神経障害、悪心・嘔吐、下痢を起こすことがある。

② インドメタシン ③ ナプロキセン

・シクロオキシゲナーゼを阻害することによりプロスタグランジン類の生成を抑制し、鎮痛・抗炎症作用を示す。
・痛風による痛み・炎症を抑える目的で短期間に大量投与する(パルス療法)に用いられる。

2)尿酸生成抑制薬

① アロプリノール

・プリン構造を有しており、キサンチンオキシダーゼを競合的に阻害し、尿酸の生合成を阻害する。
・副作用として、肝障害、スティーブンス・ジョンソン症候群、過敏症を起こすことがある。
・代謝産物であるオキシプリノールは腎臓から排泄されるため、中等度の腎機能障害がある場合には用量調節する必要がある。

② フェブキソスタット ③ トピロキソスタット

・プリン構造を有しておらず、キサンチンオキシダーゼを非競合的に阻害し、尿酸の生合成を阻害する。
・副作用として、肝障害、骨髄抑制を起こすことがある。
・腎臓への負担が少なく、軽度〜中等度の腎障害では用量調節は不要であるが、高度の腎障害では慎重に投与する必要がある。

3)尿酸排泄促進薬

① プロベネシド

・近位尿細管で尿酸トランスポーター(URAT1)を阻害し、尿酸の再吸収を抑制することで尿中への尿酸排泄を促進する。
・尿細管における尿酸の分泌を抑制する。
・尿中の尿酸排泄量が増大することで尿のpHが低下し、尿路結石を誘発しやすくなるため、服用中は十分な水分を摂取する必要がある。

② ベンズブロマロン

・近位尿細管で尿酸トランスポーター(URAT1)を阻害し、尿酸の再吸収を抑制することで尿中への尿酸排泄を促進する。
・副作用として、劇症肝炎などの重篤な肝障害を誘発することがあるため、投与開始後少なくとも6ヶ月間は定期的に肝機能検査を行う必要がある。
・尿中の尿酸排泄量が増大することで尿のpHが低下し、尿路結石を誘発しやすくなるため、服用中は十分な水分を摂取する必要がある。

③ ブコローム
・抗炎症作用を示すとともに尿酸排泄促進作用を有する。
・副作用として、消化性潰瘍、アスピリン喘息を誘発することがある。

4)尿酸分解酵素

① ラスブリカーゼ

・尿酸オキシダーゼを遺伝子組み換え技術を用いて製造した生物学的製剤である。
・尿酸を酸化し、過酸化水素とアラントインに分解することで血中尿酸値を低下させる。
・がん化学療法に伴う腫瘍崩壊症候群による高尿酸血症の予防に用いられる。

腫瘍崩壊症候群
白血病やリンパ腫などの造血器腫瘍の治療により腫瘍細胞が急激に破壊され、腫瘍細胞中の成分が血液中に流出することにより起こる治療関連疾患である。本症候群では、高尿酸血症、電解質異常(高K血症、高P血症、低Ca血症など)、アシドーシスを呈する。

5)尿アルカリ化薬

①クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合剤
・尿をアルカリ化することで酸性尿を改善する。

◇関連問題◇
第99回問36、第101回問35、第102回問246〜247、第103回問38、第104回問35

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