風疹は、風疹ウイルスによって引き起こされる感染症で、三日ばしかと呼ばれる。主に軽い発熱や発疹、リンパ節の腫れを特徴としますが、妊娠中の女性が感染すると胎児に深刻な影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要である。
主な特徴
- 原因:風疹ウイルス(Togaviridae科ルビウイルス属)
- 感染経路:
- 飛沫感染(咳やくしゃみ)
- 接触感染(ウイルスが付着した物に触れる)
- 潜伏期間:約16~18日(14~21日程度の場合もある)
- 感染力:インフルエンザほど強くはないが、予防接種を受けていない人は感染しやすい。
症状
風疹の症状は感染後、約2~3週間の潜伏期間を経て現れる。
主な症状
- 発疹
- ピンク色の小さな発疹が顔や首に出現し、全身に広がります。
- 痒みを伴うこともある。
- 発熱
- 37.5℃~38.5℃程度の軽い発熱。
- リンパ節の腫れ
- 特に耳の後ろや首のリンパ節が腫れて痛みを伴うことがある。
- その他
- 倦怠感、関節痛、軽い咳や鼻水など。
合併症
風疹自体は通常軽症ですが、まれに以下のような合併症を引き起こすことがある。
- 血小板減少性紫斑病(出血しやすくなる病気)
- 脳炎(高熱、意識障害などを引き起こす)
先天性風疹症候群
妊婦が妊娠初期(特に妊娠20週未満)に風疹ウイルスに感染すると、胎盤を通じて胎児に感染し、**先天性風疹症候群**が発生する可能性がある。
主な影響
- 心疾患(先天性心疾患)
- 聴覚障害(難聴)
- 視覚障害(白内障など)
- 発育遅延や精神発達の遅れ
予防方法
- 予防接種(風疹ワクチン/MRワクチン)
- 日本では風疹と麻疹の混合ワクチン(MRワクチン)が標準的に使用されている。
- 定期接種の対象は、1歳の子どもと小学校入学前の1年間の子ども。
- 成人(特に妊娠を希望する女性やその家族)は、抗体検査を受け、必要であれば接種することが推奨されている。
- 感染拡大の防止
- 風疹の疑いがある場合は登校や出勤を避け、他人との接触を控える。
- マスクの着用や手洗いを徹底する。
治療方法
風疹に特効薬はなく、対症療法が中心となる。
- 解熱剤や鎮痛剤
- 十分な休養と水分補給




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