薬剤師国家試験出題項目

造血薬

造血薬

造血薬とは、貧血に用いられる薬剤群の総称であり、白血球減少時に用いるもの、赤血球減少時に用いるもの、血小板減少時に用いるものがある。

1)コロニー刺激因子

●G−CSF(顆粒球コロニー刺激因子)
① フィルグラスチム ② レノグラスチム ③ ナルトグラスチム
・顆粒球系前駆細胞に作用し、好中球を増加させる。
・好中球の産生を特異的に促進する造血因子であり、各種好中球減少症(骨髄移植時の好中球数増加の促進、癌化学療法時、再生不良性貧血に伴う好中球減少症、先天性・特発性好中球減少症など)に用いられる。
◇副作用◇
 ショックなどの過敏症状、間質性肺炎、肝機能障害、芽球の増加、発熱、骨痛、腰痛 など

●M−CSF(マクロファージコロニー刺激因子)
④ ミリモスチム
・単球・マクロファージ系前駆細胞に作用し、単球・マクロファージを増加させる。
◇適応症◇
 骨髄移植後の顆粒球の増加の促進
卵巣癌、急性骨髄性白血病における顆粒球増加促進

2)貧血治療薬(赤血球減少)

(1)赤血球の増殖・成熟過程
造血幹細胞から分化した赤芽球系幹細胞は、下記の過程で分化・増殖する。

●貧血の原因

(1)腎性貧血治療薬
① エポエチンアルファ ② エポエチンベータ ③ ダルベポエチンアルファ
・赤芽球前駆細胞のエリスロポエチン受容体を刺激し、赤芽球前駆細胞の分化・増殖を促進する。
・エポエチンアルファとエポエチンベータでは、一次構造が同じであるが、糖鎖構造が異なる。
◇適応症◇
エポエチンアルファ
 透析施行中の腎性貧血、未熟児貧血、腎性貧血、自己血輸血
エポエチンベータ
 透析施行中の腎性貧血、透析導入前の腎性貧血、未熟児貧血、自己血貯血
ダルベポエチンアルファ
 腎性貧血、骨髄異形成症候群に伴う貧血

 (2)鉄欠乏性貧血治療薬
① 硫酸鉄 ② クエン酸第一鉄 ③ 溶性ピロリン酸第二鉄
④ フマル酸第一鉄 ⑤ 含糖酸化鉄
・ヘモグロビンの構成成分であるヘムの合成に必要な鉄を補うことにより、貧血を改善する。
・経口鉄剤は主としてFe2として吸収される(Fe3はタンパク質と強く結合するため消化管から吸収されにくい)。
・鉄欠乏性貧血では第一選択薬として、経口剤が用いられる。
・投与後、血清鉄が補われ、続いて貯蔵鉄が正常化する(貯蔵鉄が正常になるまで継続して服用を続ける)。
・制酸剤、タンニン酸含有食品と同時服用すると吸収が低下することがある。
◇副作用◇
 消化器症状(悪心・嘔吐、腹痛、胃部不快感 など)

3)血小板減少症治療薬

① エルトロンボパグ オラミン ② ロミプロスチム
・トロンボポエチン受容体に結合し、骨髄前駆細胞から巨核球へ分化誘導することにより、血小板を増加させる。

◇適応症◇
エルトロンボパグ オラミン
 慢性特発性血小板減少症、再生不良性貧血
ロミプロスチム
 慢性特発性血小板減少症

◇関連問題◇
第98回問256〜257、第100回問264〜265、第101回問37、第104回問161、第105回問156

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