薬剤師国家試験出題項目

血液検査、脳髄液検査

1 血液検査

1)赤血球(RBC)

赤血球数(RBC)、ヘモグロビン(Hb)量、ヘマトクリット(Ht)値が正常範囲以下に減少した状態を貧血といい、RBC、Hb量、Ht値より貧血の有無を知ることができる。

貧血の有無は、赤血球数(RBC)、ヘモグロビン(Hb)量、ヘマトクリット(Ht)値より判別することができるが、貧血の種類を判別することができない。貧血の種類の判別には、平均赤血球容積(MCV)、平均赤血球色素量(MCH)、平均赤血球色素濃度(MCHC)が用いられる。

2)白血球(WBC)

血液中の白血球数の基準値は、4000〜10000/µLであり、炎症性疾患、急性感染症、心筋梗塞で増加する。一方、抗がん剤の投与、悪性貧血、全身エリテマトーデスで低値を示す。

血小板は、傷ついた血管に血小板が集結し、凝集することで止血する(一次止血)。また、間接的に凝固系を促進することで二次止血に関与する。基準値が15〜40×104/µLであり、血小板異常の多くは、血小板減少症である。

2 血液凝固機能検査

1)血小板凝集能

血小板凝集能検査は、血小板を含む血漿に血小板凝集を促す薬物(アデノシン5'–二リン酸、アドレナリンなど)を加え、透過性を測定することにより凝集能を確認する検査である。血小板凝集能が亢進する原因として、脂質異常症、動脈硬化症、脳梗塞、心筋梗塞などがある。

2)活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)、プロトロンビン時間(PT)

(1)活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)
 APTTは、凝固系における内因系、共通系に異常があるかを検査する方法であり、その基準値は30〜40秒である。
●APTTが延長する要因
肝疾患、血友病A・B、播種性血管内凝固症候群、ビタミンK欠乏症など

(2)プロトロンビン時間(PT)
 PTは、凝固系における外因系、共通系に異常があるかを検査する方法であり、その基準値は10〜12秒である。ワルファリン投与時のコントロールの指標として、PT–INRが用いられる。
PTが延長する要因
ビタミンK欠乏症、ワルファリンの投与、凝固因子合成障害、凝固因子の増大(DIC)など

3)出血時間

出血時間は、耳たぶに傷をつけ、湧き出る血液を30秒ごとにろ紙で吸い取り、ろ紙の血液班の直径が1mm以下になるまでの時間を測定する。出血時間は血小板血栓ができるまでの時間に相当し、その基準値は1.5〜5分であり、6分以上を異常値とする。
出血時間は、血小板機能異常や肝疾患、血小板減少症や血小板凝集抑制作用の薬(アスピリンなど)の服用により延長する。

 4)D–ダイマー

D–ダイマーとは、フィブリノーゲンやフィブリンがプラスミンにより分解されて生じる物質の1つであり、血栓の存在を示唆する。播種性血管内凝固症候群などの血液凝固系が亢進している疾患では、D–ダイマーの上昇が認められる。

 3 脳脊髄液検査

 脳脊髄液(髄液)は、脳および脊髄のくも膜下腔や脳室内に存在し、脳室、くも膜下腔への栄養の供給、代謝産物の除去などに関わっている。脳脊髄液検査(髄液検査)は、髄膜炎や脳炎が疑われる場合には必ず行われる。また、頭蓋内や脳腫瘍、脱髄疾患において脳脊髄液検査(髄液検査)より有用な情報が得られる。

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