染色体及びDNAに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ヒストンの化学修飾により、クロマチンの構造が変化する。
- 転写が活発に行われている染色体の領域では、ヌクレオソームが凝縮している。
- DNAは、RNAに比べてアルカリ加水分解を受けやすい。
- 真核細胞の染色体末端にあるテロメアは、DNA末端の保護に寄与する。
- DNA水溶液(pH7.0)は、280 nmで吸収極大を示す。
染色体及びDNAに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 2 誤 3 誤 4 正 5 誤解答・解説
1、4
1 正
クロマチンは、ヒストンにDNAが巻き付く形で結合した形で存在している。ヒストンの化学修飾により、ヒストンの電荷等が変化し、DNAとの親和性が変化するため、クロマチンの構造も変化する。
転写が活発に行われている染色体の領域では、ユークロマチンが多く存在しており、ヌクレオソームが比較的分散している。一方、転写が起こりにくい染色体の領域では、ヘテロクロマチンが多く存在しており、ヌクレオソームが凝集している。
RNA:リボースの2´ヒドロキシ基がアルカリ条件下で分子内求核置換反応を起こすため、分解されやすい
DNA:2´位にヒドロキシ基がないため安定である
よって、DNAはRNAに比べてアルカリ加水分解を受けにくい。
真核細胞の染色体末端にあるテロメアは、エキソヌクレアーゼによる分解を防ぎ、DNA末端の保護に寄与している。
核酸塩基は260 nm付近で吸収極大を示すため、DNA水溶液は260 nmで吸収極大を示す。なお、芳香族アミノ酸は280 nm付近で吸収極大を示す。
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