47歳女性。眼科外来にて、以下の薬剤が処方された。
問246 (薬理)
処方1及び処方2で期待される薬理作用として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- アドレナリンα1受容体を遮断して、ブドウ膜強膜流出経路からの眼房水の流出を促進する。
- 炭酸脱水酵素を阻害して、眼房水の産生を抑制する。
- アドレナリンβ2受容体を遮断して、眼房水の産生を抑制する。
- コリンエステラーゼを阻害して毛様体筋を収縮させ、シュレム管からの眼房水の流出を促進する。
- プロスタグランジンF2α受容体を刺激して、ブドウ膜強膜流出経路からの眼房水の流出を促進する。
解答・解説
解答
2、5
解説
処方1:ラタノプロストは、プロスタグランジンF2α受容体を刺激して、ブドウ膜強膜流出経路からの眼房水の流出を促進することにより眼内圧を低下させる。
処方2:ブリンゾラミドは、炭酸脱水酵素を阻害し、眼房水の産生を抑制することにより眼内圧を低下させる。
1 誤
アドレナリンα1受容体を遮断して、ブドウ膜強膜流出経路からの眼房水の流出を促進する薬物は、ブナゾシン塩酸塩である。
2 正
3 誤
アドレナリンβ2受容体を遮断して、眼房水の産生を抑制する薬物は、チモロールマレイン酸塩などである。
4 誤
コリンエステラーゼを阻害して毛様体筋を収縮させ、シュレム管からの眼房水の流出を促進する薬物は、ジスチグミン臭化物である。
5 正
問247 (実務)
これらの処方薬を使用するにあたって薬剤師が患者に行うべき指導として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- 点眼前には石鹸などで十分に手を洗う。
- 点眼液の容器の先を眼瞼に固定して点眼する。
- 夕方の点眼時は、2剤の点眼間隔を1分間あける。
- 点眼後はすぐに開眼し、眼球を上下左右に動かす。
- 全身性の副作用を軽減するために、点眼後涙嚢部を圧迫する。
解答・解説
解答
1、5
解説
1 正
点眼前には石鹸などで十分に手を洗う必要がある。
2 誤
点眼液の汚染を避けるため、点眼容器の先が眼瞼やまつ毛に触れないように点眼する。
3 誤
夕に点眼する場合は処方1の薬剤から点眼し、10分後に処方2の薬剤を点眼する。
4 誤
点眼後1分間ほど眼を閉じ涙囊部を指で圧迫する。それにより点眼液が涙囊部から鼻腔に流れることを防ぐことができ、全身性の副作用を軽減することができる。
5 正
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[…] 第98回 問246〜247 […]