クロマトグラフィーに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ろ紙クロマトグラフィーは、ろ紙に含まれる水を固定相とする分配クロマトグラフィーである。
- 固定相としてオクタデシルシリル化したシリカゲルを用いる逆相分配クロマトグラフィーでは、極性の高い溶質が先に溶出する。
- アミノ酸分析に用いられる陽イオン交換クロマトグラフィーでは、塩基性の強いアミノ酸から順に溶出される。
- サイズ排除(ゲルろ過)クロマトグラフィーでは、分子量の小さな溶質から順に溶出される。
クロマトグラフィーに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 2 正 3 誤 4 誤解答・解説
1、2
1 正
ろ紙クロマトグラフィーは、一般にろ紙に吸着した水を固定相とする分配クロマトグラフィーである。なお、ろ紙クロマトグラフィーには、分配クロマトグラフィーの他に、ろ紙にアルミナやシリカゲルを混和させた吸着クロマトグラフィーや、イオン交換樹脂を用いたイオン交換クロマトグラフィーがある。
オクタデシルシリル化シリカゲルは極性が低いため、固定相としてオクタデシルシリル化シリカゲルを用いる逆相分配クロマトグラフィーでは、極性の低い溶質が固定相に固定される。そのため、極性の高い溶質が先に溶出し、極性の低い溶質は後で溶出する。
陽イオンクロマトグラフィーでアミノ酸の分離を行う場合、試料溶液のpHを低くし、酸性アミノ酸、中性アミノ酸、塩基性アミノ酸を+に荷電させ、固定相に保持させる。その後、移動相のpHを徐々に上昇させると、等電点の低いアミノ酸(酸性アミノ酸)から順に溶出される。
サイズ排除(ゲルろ過)クロマトグラフィーでは、分子量の大きい溶質はゲルに保持されることなく溶出する。そのため、分子量の大きい溶質から先に溶出される。
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[…] 第97回 問97 […]