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第97回薬剤師国家試験 問57

高LDLコレステロール血症に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 食事直後に血清LDLコレステロール値が上昇する。
  2. 血清がクリーム状である。
  3. LDL受容体機能不全が原因となる。
  4. 冠動脈疾患の危険因子とはならない。
  5. 甲状腺機能亢進症に合併する。

解答・解説

解答
3

解説
高LDLコレステロール血症は、Ⅱ型脂質異常症であり、LDL受容体異常・欠損などの要因によって発症する。

1 誤
血清LDLコレステロール値は、食事の影響を受けにくいため、食事直後に血清LDLコレステロール値が上昇することはない。なお、食事直後に上昇するのは、血清トリグリセリド値である。

2 誤
高LDLコレステロール血症では、血清は透明になる。なお、血清がクリーム状になるのは、高キロミクロン血症(トリグリセリド含有率が高い状態)である。

3 正

4 誤
高LDLコレステロール血症が持続すると、血管内膜に侵入したLDLが酸化変性することで動脈硬化の原因となることがある。そのため、高LDLコレステロール血症は狭心症などの冠動脈疾患の危険因子となる。

5 誤
甲状腺機能亢進症では、基礎代謝が亢進し、コレステロールの胆汁酸への異化が促進するため、低LDLコレステロール血症を誘発することがある。

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