図はクロロホルムとアセトンの混合系の気相―液相の状態図である。圧力(1気圧)一定で、横軸は組成(クロロホルムのモル分率)、縦軸は温度である。この混合系に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 曲線ABC及び曲線CDEは沸騰曲線である。
- 相の数をP、相律の系の自由度をFとすると、F=3-Pである。
- クロロホルムのモル分率が0.35の混合物は、分留によって共沸混合物とクロロホルムに分けられる。
- クロロホルムとアセトンを混合すると発熱する。
図はクロロホルムとアセトンの混合系の気相―液相の状態図である。圧力(1気圧)一定で、横軸は組成(クロロホルムのモル分率)、縦軸は温度である。この混合系に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答
1、4
解説
1 正
2 誤
自由度Fは、下記の式で表される。
F=C-P+2(F:自由度、C:系の独立成分の数、P:相の数)
クロロホルム、アセトン混合系は、2成分系であるため、F=2-P+2=4-Pとなる。
注)本設問は、圧力一定であることから、自由度から圧力を除外すると、F=3-Pとなるため、「正」であるとも考えることができるが、厚生労働省から発表した回答は「誤」となっている。
3 誤
クロロホルムのモル分率が0.35の混合物は、分留によって共沸混合物とアセトンに分けられる。
4 正
クロロホルムとアセトンを混合すると、沸点の高い共沸混合物を形成することからクロロホルムとアセトンの間には強い分子間力が働いていると考えられる。強い分子間力が形成される際、余分なエネルギーが放出されるため、クロロホルムとアセトンを混合すると発熱が認められる。
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