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第90回薬剤師国家試験 問126(改)(医療薬学) オピオイド受容体に作用する薬

オピオイド受容体に作用する薬物に関する記述について、誤っているのはどれか。2つ選べ。

  1. フェンタニルは合成麻薬であり、μ受容体を刺激し、鎮痛効果はモルヒネよりも強い。
  2. ナロキソンは、オピオイド受容体を特異的に遮断するため、急性のモルヒネ中毒の治療に用いられる。
  3. ペチジンは麻薬に指定されていない鎮痛薬で、中枢神経興奮作用がある。
  4. ペンタゾシンは、κ受容体刺激作用と弱いμ受容体遮断作用を有する鎮痛薬である。
  5. モルヒネは、第Ⅲ脳神経(動眼神経)核に作用して散瞳をきたし、化学受容器引金帯を直接刺激するために、悪心・嘔吐を生じる。

解答・解説

解答
3、5

解説
1 正しい
フェンタニルは合成麻薬であり、μ受容体を刺激し、鎮痛効果を示す。フェンタニルの鎮痛効果は、モルヒネよりも強いとされている。

2 正しい
ナロキソンは麻薬拮抗薬であり、オピオイドμ受容体を特異的に遮断するため急性のモルヒネ中毒の治療に用いられる。

3 誤っている
ペチジンは麻薬性鎮痛薬であり、中枢神経興奮作用を有する。

4 正しい
ペンタゾシンは非麻薬性鎮痛薬であり、κ受容体刺激作用により鎮痛作用を示すが、弱いμ受容体刺激作用によりモルヒネ拮抗作用を示す。

5 誤っている
モルヒネは、第Ⅲ脳神経(動眼神経)核に作用して縮瞳をきたし、化学受容器引金帯を直接刺激するために、悪心・嘔吐を生じる。

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