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第86回薬剤師国家試験 問26(改)(基礎薬学) 紫外可視分光法

紫外可視分光法に関する記述について、誤っているのはどれか。2つ選べ。

  1. 光源として、紫外部測定には重水素放電管、可視部測定にはタングステンランプ又はハロゲンタングステンランプを用いる。
  2. 波長領域にかかわらず、測定には石英製セルを使用しなければならない。
  3. 吸収スペクトルの縦軸(吸光度)は電子遷移が起こるエネルギーの大きさ、横軸(波長)はその遷移が起こる確率を示す。
  4. 吸収スペクトルが幅広い吸収帯となるのは、分子の電子エネルギー変化に加え、振動エネルギーと回転エネルギーの変化も反映されるからである。
  5. 光路長を1cm、濃度を1w/v%の溶液に換算したときの吸光度を比吸光度という。

解答・解説

解答
2、3

解説
1 正しい

紫外可視分光法では、光源として、紫外部測定には重水素放電管、可視部測定にはタングステンランプ又はハロゲンタングステンランプを用いる。

2 誤っている
紫外部の測定には、石英製セルを使用する必要がある(ガラスは紫外線を吸収するため、紫外部の測定には、ガラスセルを用いることはできない)。

3 誤っている
吸収スペクトルの横軸(波長)は電子遷移が起こるエネルギーの大きさ、縦軸(吸光度)はその遷移が起こる確率を示す。

4 正しい

5 正しい
光路長を1cm、濃度を1w/v%の溶液に換算したときの吸光度を比吸光度という。なお、光路長を1cm、濃度を1mol/Lの溶液に換算したときの吸光度をモル吸光係数という。

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