受動的ターゲティングを目的に臨床で用いられている製剤はどれか。1つ選べ。
- 自己乳化型マイクロエマルション製剤
- マイクロニードル製剤
- シクロデキストリン包接体製剤
- ポリエチレングリコール修飾リポソーム製剤
- 生分解性高分子マイクロカプセル型製剤
受動的ターゲティングを目的に臨床で用いられている製剤はどれか。1つ選べ。
解答
4
解説
受動的ターゲティングとは、薬物キャリアの粒子サイズや表面特性などの物理化学的性質を利用して、生体内の特定部位に自然に集積しやすくするDDS技術である。
代表例として、ポリエチレングリコール(PEG)修飾リポソーム製剤があり、主にがん組織への薬物送達に利用されている。PEG修飾リポソームは、EPR効果を利用して腫瘍組織に集積する。
【EPR効果の仕組み】
腫瘍組織では、薬物を含む高分子が正常組織よりも腫瘍組織に移行しやすく、さらに腫瘍内に留まりやすい現象をEPR効果という。
その理由は次の2点である。
・腫瘍血管は構造が未熟で、毛細血管のバリア機能が低下している
→ 高分子でも血管外へ漏れ出しやすい
・腫瘍組織ではリンパ管が未発達である
→ 一度移行した物質が排出されにくく、腫瘍内に蓄積する
さらに、リポソーム表面をPEG(ポリエチレングリコール)で修飾することで、網内系(マクロファージなど)による捕捉を回避し、血中滞留時間を延長できる。これにより、EPR効果による腫瘍集積がより起こりやすくなる。
1 誤
自己乳化型マイクロエマルション製剤は、難溶性薬物の経口吸収性の向上を目的とする製剤である。
2 誤
マイクロニードル製剤は、皮膚の角質層を物理的に突破して薬物を投与する経皮投与デバイスである。
3 誤
シクロデキストリン包接体製剤は、薬物を環状オリゴ糖の空洞に取り込み、溶解性の向上や安定化を目的とする製剤である。
4 正
5 誤
生分解性高分子マイクロカプセル型製剤は、薬物を生体内分解性のマトリックス中に分散させたものであり、主に徐放化(持続放出)を目的とする製剤である。
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