病原細菌の性質に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 黄色ブドウ球菌は、食塩耐性を有しており、マンニット(マンニトール)食塩寒天培地で増殖できる。
- 肺炎球菌(肺炎レンサ球菌)の莢膜は、病原因子であり、貪食細胞に対する抵抗性に寄与している。
- ディフィシル菌は、芽胞形成能を持たず、食中毒の原因になりやすい。
- 破傷風菌は、破傷風毒素を産生し、弛緩性麻痺を引き起こす。
- ボツリヌス菌は、ボツリヌス毒素を産生し、強直性痙れんを引き起こす。
病原細菌の性質に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答
1、2
解説
1 正
黄色ブドウ球菌は高濃度食塩でも増殖可能な食塩耐性菌である。また、マンニットを分解して酸を産生するため、マンニット食塩寒天培地の色(赤色)が黄色に変化する。
2 正
肺炎球菌(肺炎レンサ球菌)は多糖体からなる莢膜を持つ。この莢膜は、好中球、マクロファージなどの貪食作用から細菌を守る働きを持ち、重要な病原因子(病原性因子)となる。
3 誤
ディフィシル菌は芽胞形成菌であり、芽胞により環境中で長期間生存できる。ディフィシル菌による主な疾患は、食中毒ではなく、抗菌薬投与後に腸内細菌叢が乱れて起こる偽膜性大腸炎である。
4 誤
破傷風菌は、破傷風毒素(テタノスパスミン)を産生し、抑制性のシナプスを遮断することで筋肉が収縮し続け、強直性痙攣(強直性麻痺)を起こす。
5 誤
ボツリヌス毒素は、神経筋接合部位に作用し、アセチルコリン放出を阻害するため、筋肉が収縮できなくなり弛緩性麻痺を起こす。
コメント