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第110回薬剤師国家試験 問327

68歳女性。夕方買い物に出かけた際に転倒し、救急車で整形外科病院に搬送された。

下半身の痛みを訴えており、自力で立つことができない状態であった。レントゲン検査の結果、大腿骨頸部骨折と診断され、緊急で骨接合術が実施されることになった。主治医よりこの患者の服薬状況について、確認依頼があった。そこで薬剤師は、患者が携帯していたお薬手帳より、現在の内服薬の情報を入手した。

術後、完全に歩行可能になるまで服用を中止すべき内服薬はどれか。1つ選べ。

  1. エルデカルシトールカプセル
  2. ラロキシフェン塩酸塩錠
  3. アムロジピン錠
  4. ロスバスタチン錠
  5. スボレキサント錠
解答・解説

解答
2

解説
術後の長期安静により、静脈血栓塞栓症(VTE)のリスクが高まるため、ラロキシフェン塩酸塩は、術前に中止する必要がある。ラロキシフェンは、SERM(選択的エストロゲン受容体調整薬)に分類される骨粗鬆症治療薬であり、深部静脈血栓症や肺塞栓症などのリスクを増加させることが知られている。特に、長期間にわたり体を動かさない状態(術後の安静期など)では、血栓形成のリスクがさらに上昇する。そのため、ラロキシフェン塩酸塩は、長期不動状態に入る3日前から服用を中止し、完全に歩行可能になるまでは再開しないことが推奨されている。

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