58歳女性。乳がんによる骨転移性疼痛に対して、デノスマブ皮下注とモルヒネ硫酸塩水和物徐放錠にて治療中であった。腰痛の悪化により、モルヒネ硫酸塩水和物徐放錠が増量された。FDG-PET(注)を行ったところ、腰椎に集積像が確認された。増量後は、疼痛コントロールは良好であったが、日常生活に支障をきたすほどの眠気が増強してきたため来院し、患者希望により緩和ケアチームが関与することになった。来院時の検査値は以下のとおりである。
問304(病態・薬物治療)
この患者の腰椎病変に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 病変は、乳がんの直接浸潤により生じたと考えられる。
- 病変部では、ブドウ糖の取り込みが上昇している。
- 脊髄圧迫が生じている可能性が高い。
- 症状の緩和には、ビタミンDの摂取が有効である。
- 高用量メトトレキサートを中心とした化学療法が奏功する。

問305(実務)
緩和ケアチームの薬剤師の対応として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- デノスマブ皮下注の投与中は、低カルシウム血症の発現に注意するよう、情報共有する。
- デノスマブ皮下注からゾレドロン酸水和物注射液への変更を検討する。
- モルヒネ硫酸塩水和物徐放錠の投与中は、QT延長の副作用の発現に注意するよう、情報共有する。
- モルヒネ硫酸塩水和物徐放錠からフェンタニルクエン酸塩テープへの変更を検討する。
- モルヒネ硫酸塩水和物徐放錠からロキソプロフェンナトリウム錠への変更を検討する。
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