69歳男性。数日前より髪の毛が抜けやすくなり、ふけや頭皮のかゆみを自覚した。皮膚科を受診したところ、頭部白癬と診断され、経口抗真菌薬で治療することになった。男性は以下の処方箋を持って、薬局を訪れた。男性の持参したお薬手帳を薬剤師が確認したところ、現在服用中の薬剤との薬物相互作用が懸念された。
問270(薬剤)
お薬手帳から確認された現在服用中の薬剤とイトラコナゾールカプセルとの間で懸念される薬物相互作用の発現機序として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 胃内pHの上昇による溶解性の低下
- 核内受容体を介した小腸P-糖タンパク質の発現量増加
- 肝臓のOATP1B1に対する競合阻害
- 代謝物によるCYP3A4の不可逆的阻害
- ヘム鉄への配位結合によるCYP3A4の阻害

問271(実務)
前問で懸念された薬物相互作用を回避するために、薬剤師が皮膚科の医師に提案する処方変更の内容として、適切なのはどれか。1つ選べ。
- 投与量の減量
- 投与タイミングの就寝前への変更
- テルビナフィン塩酸塩錠への変更
- イトラコナゾール内用液への変更
- ボリコナゾール錠への変更
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