63歳男性。5年前に糖尿病性腎症と診断され、シタグリプチンリン酸塩水和物、アルファカルシドール、ニフェジピン酸化マグネシウム、セベラマー塩酸塩、ポリスチレンスルホン酸カルシウムで治療してきた。2年前に貧血症状が現れ、ダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)が追加された。現在のダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)の用法・用量は、処方1のとおりである。
最近、血液中のヘモグロビン濃度が低下し、目標値を維持することができておらず、その原因も不明であった。なお、血清フェリチン値は126ng/mL、トランス・フェリン飽和度は33%と正常域にある。この状態をふまえて、腎臓内科医は、処方1から処方2へ変更した。
問256(薬理)
処方1又は処方2の薬物の作用機序として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 補体C5に結合することで、補体C5を介した赤血球の破壊を抑制する。
- チミジル酸合成酵素の補酵素として作用することで、赤血球の産生を促進する。
- ヘム合成酵素の補酵素として作用することで、ヘムの合成を促進する。
- 赤芽球系前駆細胞に作用することで、赤血球への分化を促進する。
- 低酸素誘導因子(HIF)プロリン水酸化酵素を阻害することで、HIFを介したエリスロポエチンの産生を促進する。

問257(実務)
処方2の薬剤の重大な副作用はどれか。1つ選べ。
- 心室性不整脈
- 白血球減少
- 低血圧
- 血栓塞栓症
- 下痢
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