第110回薬剤師国家試験　問218〜219

解答
3、4

解説
１　誤
ピレンゼピンは、抗コリン薬であり、胃酸分泌を抑制する作用を示す。

２　誤
メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは、胃酸を中和する作用を示す。

３　正
本剤には、食物の消化を促進するビオヂアスターゼ2000が含まれている。

４　正
本剤には、抗コリン薬であるピレンゼピンが含まれており、眼の調節障害を起こすことがあるため、目のかすみ、異常なまぶしさなどの症状が現れることがある。

５　誤
本剤を2週間服用しても症状が治らない場合は、本剤の使用を中止し、医師または薬剤師、登録販売者に相談するように指導する必要がある。

解答
1、4

解説
１　正
「胸焼け」の主な原因として、胃酸が食道に逆流し、食道下部の粘膜を刺激することが関与している。食道は胃と異なり酸に弱いため、少量の胃酸でも炎症や灼熱感（胸焼け）を引き起こすことがある。

２　誤
「胸焼け」「胃の痛み」が現れていることから、胃酸分泌が増加している可能性がある。なお、胃酸分泌が減少すると、胃もたれ、消化不良が現れることがある。

３　誤
胃粘膜表面を覆う粘液は、防御因子として作用するため、粘液分泌が増加すると、「胃の痛み」が現れにくくなる。

４　正
ヒスタミン及びアセチルコリンは、胃酸分泌促進作用を示す。本症例では、胃酸分泌増加による症状（胸焼け、胃の痛み）が現れていることから、胃内ではアセチルコリンやヒスタミンの分泌量が増加している可能性がある。

５　誤
幽門括約筋が拡張すると、胃内容物が十二指腸に移行しやすくなるため、「胃の痛み」「胸焼け」が起こりにくくなる。なお、噴門括約筋が拡張すると、胃酸が食道に逆流することで「胸焼け」が現れやすくなる。