6歳男児。咽頭痛のため耳鼻咽喉科を受診した。血液検査で抗ストレプトリジンO(ASO)抗体と抗ストレプトキナーゼ(ASK)抗体の上昇が認められ、A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)咽頭炎と診断された。
問 165(病態・薬物治療)
A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)咽頭炎に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 空気感染が、主な感染経路である。
- 起因菌は、血液寒天培地上で溶血反応を示す。
- 特徴的な所見として、舌に白色の水疱を認めることが多い。
- 合併症として、急性糸球体腎炎を認めることがある。
- 自然治癒することはない。

問166(薬理)
レンサ球菌属に対して抗菌作用を示す薬物に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- セファレキシンは、細菌のピルビン酸転移酵素を阻害して、UDP-N–アセチルムラミン酸の合成を抑制する。
- エリスロマイシンは、細菌のジヒドロ葉酸還元酵素を阻害して、テトラヒドロ葉酸の生成を抑制する。
- アモキシシリンは、細菌のペニシリン結合タンパク質に共有結合して、不可逆的にトランスペプチダーゼ活性を阻害する。
- クリンダマイシンは、細菌のリボソーム50Sサブユニットに結合して、ペプチド転移酵素反応を阻害する。
- アジスロマイシンは、細菌のリボソーム30Sサブユニットと結合して、アミノアシルtRNAがmRNAと結合するのを阻害する。
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