幹細胞に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 造血幹細胞は、単能性幹細胞である。
- 組織幹細胞は、非対称な細胞分裂をしない。
- 人工多能性幹細胞(iPS細胞)は、成体の体細胞に複数の遺伝子を導入し、分化状態を初期化することにより作製される。
- 胚性幹細胞(ES細胞)は、初期胚の内部細胞塊から樹立される。
- ES細胞は、全能性を持つ。

幹細胞に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答
3、4
解説
1 誤
造血幹細胞は、 多能性を有する幹細胞であり、血液細胞のさまざまな種類に分化できる。なお、単能性幹細胞は、1種類の細胞にしか分化できない幹細胞である。
2 誤
組織幹細胞は、非対称分裂を行う。非対称分裂とは、一方の娘細胞が幹細胞として残り、もう一方が分化する細胞となる分裂のことである。
3 正
人工多能性幹細胞(iPS細胞)は、成体の体細胞に4種類の遺伝子を導入し、分化状態を初期化することにより作製される。
4 正
胚性幹細胞(ES細胞)は、外胚葉、中胚葉、内胚葉のどの胚葉系にも分化できる多分化能を有している細胞株で、初期胚の内部細胞塊から樹立される。
5 誤
ES細胞は、あらゆる体細胞に分化できるため、多能性を有しているが、胎盤になることができないため、全能性を有していない。なお、全能性とは、個体全体を形成する能力を有することである。
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