薬物の溶解性の改善に用いる添加剤とその溶解性改善の機構との組合せのうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
添加物 | 溶解性改善の機構 | |
1 | ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 | 可溶性塩の形成 |
2 | ヒドロキシプロピルメチルセルロース | 固体分散体形成 |
3 | ポリビニルピロリドン | 自己乳化 |
4 | エチレンジアミン | ミセル内取り込み |
5 | エタノール | コソルベンシー |
薬物の溶解性の改善に用いる添加剤とその溶解性改善の機構との組合せのうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
添加物 | 溶解性改善の機構 | |
1 | ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 | 可溶性塩の形成 |
2 | ヒドロキシプロピルメチルセルロース | 固体分散体形成 |
3 | ポリビニルピロリドン | 自己乳化 |
4 | エチレンジアミン | ミセル内取り込み |
5 | エタノール | コソルベンシー |
解答
2、5
解説
1 誤
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60は、界面活性剤であり、ミセル内に薬物を取り込むことで溶解性を改善する。なお、可溶性塩の形成とは、弱酸性薬物に対して弱塩基性塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)を形成すること、弱塩基性薬物に対して弱酸性塩(リン酸塩、硫酸塩、塩酸塩など)を形成することである。
2 正
ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、固体分散体を形成することで薬物の溶解性を改善する。
3 誤
ポリビニルピロリドンは、固体分散体を形成することで薬物の溶解性を改善する。
4 誤
エチレンジアミンは、テオフィリンと可溶性複合体を形成することで、テオフィリンの溶解性を改善する。
5 正
エタノールは、水に溶けやすい特性を有しており、また、疎水性の物質もある程度溶解できるため、他の溶媒と共に使うことで多くの化学物質を効率的に溶かすことが可能となる(この現象をコソルベンシーという)。
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