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第109回薬剤師国家試験 問131

 食中毒の原因となる微生物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2選べ。

  1. 黄色ブドウ球菌が産生する毒素は、100℃で30分間加熱しても毒性を失わない。
  2. ボツリヌス菌は、低酸素状態ではボツリヌス毒素を産生しない。
  3. 腸管出血性大腸菌は、酸に抵抗性を示し、腸管でベロ毒素を産生する。
  4. セレウス菌の嘔吐型食中毒の原因となる毒素は、100℃で30分間の加熱で毒性を失う。
  5. エルシニア・エンテロコリチカは、4℃の低温条件下で発育できない。

https://youtu.be/PcmPQ38MEHY

解答・解説

解答
1、3

解説
1 正
黄色ブドウ球菌は、菌は易熱性だが、生成した毒素(エンテロトキシン)は耐熱性であるため、黄色ブドウ球菌が産生する毒素は、100℃で30分間加熱しても毒性を失わない。

2 誤
ボツリヌス菌は、偏性嫌気性桿菌であり、嫌気性条件下(低酸素状態)でもボツリヌス毒素を産生する。

3 正
腸管出血性大腸菌は、酸に抵抗性を示し、腸管でタンパク質合成を阻害するベロ毒素を産生し、溶血性尿毒症症候群(HUS)、出血性大腸炎を引き起こす。

4 誤
セレウス菌は、嘔吐型(毒素型)の食中毒と、下痢型(感染型)の食中毒を起こすことがあり、嘔吐型(毒素型)の食中毒の原因となる毒素は耐熱性の毒素であり、100℃で30分間の加熱で失活しない。なお、下痢型(感染型)の食中毒を引き起こす毒素は、60℃以上加熱で失活する。

5 誤
エルシニア・エンテロコリチカは、4℃の低温条件下で増殖可能な低温細菌である。

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