62歳女性。身長153cm、体重56kg。動悸及び息切れを自覚し、近医を受診したところ非弁膜症性心房細動と診断され、以下の処方で治療を開始することになった。患者の検査値等は以下のとおりである。
(所見及び検査値)
血圧 140/86 mmHg、心拍数160 拍/分、脈拍数90 拍/分、AST 23 IU/L、ALT 28 IU/L、eGFR 40 mL/min/1.73 m2
(心電図)
RR 間隔不規則、P波消失、f波出現
問298(病態・薬物治療)
治療薬の処方意図として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- 心拍数の調節(レートコントロール)
- 洞調律の維持(リズムコントロール)
- 冠動脈血栓の予防
- 肺塞栓症の予防
- 脳塞栓症の予防
問 299(実務)
3ヶ月経過後、患者が処方箋を持って来局した。処方が以下の内容に変更されていた。
処方内容の変更について薬剤師が患者に確認したところ、以下の答えが返ってきた。「薬の量を決めるために検査を繰り返していたが、主治医から食事について質問され、時折青汁を飲んでいることを伝えたところ、薬を変えることになった。」患者の所見及び検査結果は以下のとおりである。
(所見及び検査値)
血圧 130/85 mmHg、心拍数 120 拍/分、脈拍数 75 拍/分、AST 25 IU/L、 ALT 26 IU/L、
eGFR 35 mL/min/1.73 m2、PT–INR 2.3
今回の処方変更について、薬剤師の対応として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ワルファリンカリウム錠の服用を中止し、その翌日よりダビガランエテキシラートメタンスルホン酸塩カプセルを開始するよう患者に説明する。
- ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩カプセルを服用し忘れた場合、できるだけ早く1回量を服用し、次の服用まで6時間以上空けるよう指導する。
- 青汁やほうれん草などの緑黄色野菜の摂取は、控えるように患者に指導する。
- 他科や他院でP–糖タンパク質を阻害する薬剤が処方されていないことを確認する。
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