図は、単量体で作用する酵素のヒト遺伝子構造を示したものである。5つのエキソンを順に数字で表し、矢印A、Bは、頻度が高い2種類の遺伝子多型A、Bのそれぞれの位置を示す。多型Aはプロモーター領域に、多型Bは翻訳領域に存在する。この遺伝子は常染色体上に存在し、多型Aのヘテロ接合体では、野生型ホモ接合体と比べて、この酵素の活性がほぼ半分になる。多型Bのヘテロ接合体では、酵素活性が野生型ホモ接合体の約3/4になる。
この多型に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 多型Aは、この酵素のmRNA量に影響する。
- 多型Bは、サイレント変異である。
- 多型Aヘテロ接合体と多型Bヘテロ接合体の夫婦からは、多型Aと多型Bを両方もつ子が生まれる可能性がある。
- 多型Bの遺伝子産物のアミノ酸配列は、野生型と同一である。
- 多型Bは、逆転写酵素を用い、第2エクソン内の配列に対するRT–PCRで判定できる。