24歳女性。身長156 cm、体重40 kg。以前より労作性の息切れを自覚していた。出産後に血圧低下、呼吸状態の悪化を来し、スクリーニングの結果、肺高血圧症と診断を受け、以下の処方で治療を開始した。
問256(薬理)
薬物の作用機序に関する以下の記述のうち、処方薬のいずれにも該当しないのはどれか。1つ選べ。
- 血管平滑筋において、ホスホジエステラーゼVを阻害し、細胞内サイクリックGMP(cGMP)の分解を抑制して、血管を拡張させる。
- 集合管において、アルドステロン受容体を遮断して Na+/K+交換系を抑制し、利尿効果を示す。
- エンドセリンETA受容体を選択的に遮断し、エンドセリン–1による血管収縮を抑制する。
- プロスタノイドIP受容体を刺激し、細胞内サイクリックAMP(cAMP)産生を促進させて血管拡張作用と血小板凝集抑制作用を示す。
- ヘンレ係蹄上行脚において、Na+–K+–2Cl-共輸送系を阻害し、対向流増幅系を抑制する。

問257(実務)
経過観察のため受診したところ、肺機能については改善を示しつつあるが、顔面や四肢のむくみなど未だ改善が見られない症状を認めた。さらに、生化学検査のうち血清カリウム値が4.1 mEq/L から3.0 mEq/Lに低下していたことから、薬剤師が医師から処方について相談された。以下のうち、最も適切な提案内容はどれか。1つ選べ。
- トルバプタン錠の追加
- エポプロステノール静注用の増量
- フロセミド錠の増量
- アスパラギン酸カリウム錠の追加
- リオシグアト錠の追加
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