液状の物質AとBについて、せん断応力とせん断速度の関係を調べたところ、図の結果が得られた。これらの図に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 物質Aのみかけ粘度は、0.4 Pa・sである。
- 物質Aの降伏値は、40 Paである。
- 物質Bでは、せん断応力の増加とともにみかけ粘度が低下している。
- 物質Bの流動曲線は、高濃度のデンプン水懸濁液に見られる。
- ニュートンの粘性法則に従う流動を示しているのは、物質Aである。
液状の物質AとBについて、せん断応力とせん断速度の関係を調べたところ、図の結果が得られた。これらの図に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 1 正 2 誤 3 誤 4 正 5 誤解答・解説
1、4
【物質A】
設問の図より、せん断速度とせん断応力の関係が「原点を通らない直線である」と読み取ることができる
このことから、物質Aはビンガム流動(塑性流動)する物質であると推察される
【物質B】
設問の図より、せん断応力の増加に伴ってグラフの傾きが小さくなっている(粘度が増加している)と読み取ることができる
このことから、物質Bはダイラタント流動する物質であると推察される
ビンガム流動する物質のグラフの傾きは、みかけ粘度の逆数であることから、物質Aのみかけ粘度は、下記のように求めることができる。
(120 s-1-20 s-1)/(80 Pa-40 Pa)=1/みかけ粘度
みかけ粘度=0.4 Pa・s
ビンガム流動する物質が流動しはじめるときのせん断応力を「降伏値」という。設問の図より物質Aの降伏値は40 Paより小さいと読み取ることができる。
前記参照
ダイラタント流動を示す物質に、高濃度のデンプン水懸濁液がある。
ニュートンの粘性法則に従う流動を示す物質のグラフは、「原点を通る直線」となることから、物質A、物質Bともにニュートンの粘性法則に従う流動を示さない
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