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第105回薬剤師国家試験 問195(理論問題) 過去問解説

28歳男性。半年前に転勤で築10年のマンションに転居してきた。仕事が忙しく部屋の掃除が滞っていたが、元気に過ごしてきた。しかし、3週間ほど前からくしゃみ、鼻のかゆみ、鼻汁・鼻漏を認め、最近は鼻づまりや目のかゆみも感じている。頭痛や発熱、喉の痛みはなく、鼻づまりは口呼吸をするほどではなかったが、くしゃみは、日に7〜8回あることから内科を受診したところ、次の薬剤が処方された。

本症例に関する病態及び薬物療法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 鼻漏は膿性鼻漏に移行することが多い。
  2. くしゃみ、鼻汁、鼻閉はI型アレルギー反応による。
  3. くしゃみの症状がひどくなる場合は、セラトロダスト錠を追加する。
  4. 鼻づまりの症状がひどくなる場合は、アドレナリンα受容体遮断作用を有する点鼻薬を追加する。
  5. エピナスチン塩酸塩錠のかわりにフェキソフェナジン塩酸塩錠を使用することも可能である。

解答・解説

解答
2、5

解説
1 誤
頭痛、発熱、喉に痛みがなく、くしゃみ、鼻症状(鼻のかゆみ、鼻汁・鼻漏、鼻づまり)、目のかゆみが認められていることから、この患者はアレルギー性鼻炎に罹患していると推察される。アレルギー性鼻炎では、鼻漏が膿性鼻漏に移行することは少ない。

2 正
くしゃみ、鼻汁、鼻閉は、IgE抗体が関与するⅠ型アレルギーにより誘発される。

3 誤
セラトロダスト錠は、トロンボキサンA2受容体拮抗薬であり、気管支喘息の治療に用いられるが、アレルギー性鼻炎の治療には用いられない。

4 誤
鼻づまりの症状がひどくなる場合には、鼻粘膜のうっ血状態を改善するアドレナリンα1受容体刺激薬を追加する。

5 正
エピナスチン塩酸塩錠およびフェキソフェナジン塩酸塩錠はアレルギー性鼻炎に有効であるため、エピナスチン塩酸塩錠のかわりにフェキソフェナジン塩酸塩錠を使用することも可能である。

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