生体における膜電位の原理を理解するためには、濃淡電池の作動原理を知ることが必要である。電解質として用いる硫酸亜鉛の濃度のみが異なる2つの亜鉛半電池を塩橋でつないだ化学電池の模式図を以下に示す。標準圧力下、298 Kにおいて半電池Rの硫酸亜鉛の初濃度を0.1mol/L、半電池Lの硫酸亜鉛の初濃度をc1mol/L とする。
なお、亜鉛半電池の反応は次式で表される(E °は標準電位を表す)。
また、硫酸亜鉛は水中では完全に電離し、その活量は濃度に等しいとする。この場合の亜鉛半電池の電極電位 E(単位V)は温度 298 K では次式で表される。
この化学電池に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- この電池はダニエル電池である。
- c1=0.01のとき、半電池Lがアノード(負極)となる。
- この電池の標準起電力は 0Vである。
- 半電池Lと半電池Rの硫酸亜鉛濃度が等しくなった状態の起電力は-0. 76 Vである。
- c1=0.01のとき、この電池の起電力は約+0.059Vである。

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