希薄溶液の束一的性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 蒸気圧降下は、束一的性質の1つである。
- 電解質溶液は、束一的性質を示さない。
- 浸透圧に関するファントホッフの式は、浸透圧と溶液の粘度の関係を示す。
- 0.05mol/Lブドウ糖水溶液の沸点上昇度と凝固点降下度は等しい。
- 同じモル濃度であれば、ブドウ糖とショ糖の水溶液の浸透圧は等しい。

希薄溶液の束一的性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 2 誤 3 誤 4 誤 5 正解答・解説
1、5
1 正
希薄溶液の束一的性質とは、溶質の種類に無関係にオスモル濃度(溶液中の分子とイオンのモル濃度)に依存する性質のことである。希薄溶液における蒸気圧降下、沸点上昇、凝固点降下、浸透圧は束一的性質を示す。
電解質溶液においても、束一的性質は認められる。
浸透圧に関するファントホッフの式は、浸透圧と温度の関係を示す。
沸点上昇度ΔTb及び凝固点降下度ΔTfは以下の式により求めることができる。
ΔTb=Kb・m
ΔTf=Kf・m
ただし、Kbは沸点上昇定数、Kfは凝固点降下定数、mは溶質の質量(容量)モル濃度とする。
Kb、Kfは異なる値を示すため、0.05mol/Lブドウ糖水溶液の沸点上昇度と凝固点降下度は異なる。
ブドウ糖、ショ糖は非電解質であることから、モル濃度=オスモル濃度となる。このことから、同じモル濃度であれば、ブドウ糖とショ糖の水溶液の浸透圧は等しい。
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