第104回薬剤師国家試験 問330

68歳男性。以前より便通の異常を自覚していた。病院を受診し、精査の結果、大腸がんが判明し StageIVと診断された。病理検査の結果、RAS変異は陰性であった。また、UGT1A1* 6のホモ接合体であった。一次治療として、ベバシズマ ブ +CapeOX(カペシタビン+オキサリプラチン)療法が開始となった。薬剤師が行う薬学的関与として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 ベバシズマブ投与に伴い、予防的な高血糖対策を実施するように医師に提案する。
2 カペシタビン投与に伴い、手足症候群予防のために厚めの靴下を履くように患者に説明する。
3 オキサリプラチン投与に伴い、冷たいものに触るとしびれを誘発することを患者に説明する。
4 RAS 変異が陰性のため、ベバシズマブの開始用量の増量を提案する。
5 UGT1A1の遺伝子解析結果から、カペシタビンの開始用量の減量を提案する。

 

 

 

 

 

 


解説

1 誤
ベバシズマブは、重大な副作用として、高血圧性脳症、高血圧性クリーゼを起こすことがあるため、投与期間中は血圧を定期的に測定し、適切な処置を行うこととされている。
2 正
カペシタビン投与に伴い、手足症候群を誘発するおそれがあるため、投与期間中は厚めの靴下を履くように患者に説明する必要がある。
3 正
オキサリプラチン投与に伴い、末梢神経症状が現れるおそれがあるため、冷たいものに触るとしびれを誘発することを患者に説明する必要がある。
4 誤
ベバシズマブは、RAS変異の有無によって投与量を変更することはない。なお、パニツムマブ及びセツキシマブを使用する際には、RAS変異の有無を確認してから投与する必要がある。
5 誤
カペシタビンは、UGT1A1の遺伝子解析の結果から、投与量を変更することはない。なお、イリノテカンを使用する際には、UGT1A1の遺伝子解析を行う必要がある。


解答
2、3