7 歳女児。卵アレルギーがある。小学校で給食を食べた直後、女児が異常を訴えた。ゼーゼーとした呼吸音(喘鳴)、皮膚の赤み、唇とまぶたの赤みを担任教諭が確認し、アドレナリン注射液(エピペン®️注射液)を投与して、その後の適切な対応により改善した。この女児が引越しに伴い転校することになり、転校先の学校に母親より女児の受け入れ後の対応について相談があった。
問224(物理・化学・生物)
この女児の症状を引き起こした生体内反応として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 卵由来のアレルゲンと結合した細胞外マトリックス成分に対する抗体(IgG)により、抗体依存性細胞障害が起きた。
- 卵由来のアレルゲンに対する抗体(IgGやIgM)が免疫複合体を形成して組織に沈着し、補体を活性化した。
- 肥満細胞上の抗体(IgE)に卵由来のアレルゲンが結合して、肥満細胞の活性化を引き起こし、ケミカルメディエーターが放出された。
- 卵由来のアレルゲンを認識したT細胞が炎症性サイトカインを放出し、マクロファージを活性化した。
- 卵由来のアレルゲンと結合した抗体により、NK細胞が活性化した。
問225(実務)
この相談を受け、万が一に備えて小学校から学校薬剤師にアドレナリン注射液(エピペン®️注射液)の使用法講習の依頼があった。学校薬剤師が説明する重要なポイントとして、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- アナフィラキシーの初期症状が現れたら、ショック症状が発現する前に投与する。
- 正しい持ち方は、図のとおりである。
- 注射部位に垂直になるようにし、強く押し付ける。
- お尻に注射する。
- 緊急時には、衣服の上からでも注射することができる。
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