表は、放射性物質131I、134Cs、137Cs及び90Srの物理学的半減期並びに成人における生物学的半減期を示している。これらの放射性物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。２つ選べ。
- 131Iは甲状腺、134Cs及び137Csは骨、90Srは筋肉組織に蓄積しやすい。
- 生物学的半減期は、壊変により親核種の放射能が半分になるまでの時間である。
- 乳児や幼児における131Iの生物学的半減期は、表に示した成人の半減期より短い。
- 物理学的半減期の値より、32日後における131Iの放射能は約4分の1になる。
- 実効（有効）半減期は、134Csに比べて137Csの方が長い。
解答 解説 ２ 誤 ３ 正 ４ 誤 ５ 正 上記より、実効（有効）半減期は、134Csに比べて137Csの方が長い。解答・解説
3、5
１ 誤
131Iは甲状腺、134Cs及び137Csは筋肉組織、90Srは骨に蓄積しやすい。
生物学的半減期は、生体内で代謝及び排泄されることにより親核種の放射能が半分になるまでの時間である。なお、壊変により親核種の放射能が半分になるまでの時間を物理学的半減期という。
甲状腺からの131Iの消失は年齢依存的であり、その生物学的半減期は、乳児で11日、5歳児で23日、成人で80日であるとされている。
物理学的半減期の値（8日）より、32日後（半減期4回分の時間経過後）における131Iの放射能は約16分の1になる。
有効半減期は、以下の式より求めることができる。
