下記の医薬品を卸売販売業者の担当者が納品に来たので、薬剤師が薬局のカウンターにおいて検収を行った。なお、薬局は、向精神薬営業者に関して別段の申し出はしていないものとする。
セレギリン塩酸塩錠2.5 mg
アムロジピン錠5 mg
アミオダロン塩酸塩錠100 mg
メチルフェニデート塩酸塩錠10 mg
フルニトラゼパム錠2 mg
ペンタゾシン塩酸塩錠25 mg
トリメブチンマレイン酸塩100 mg(要指導医薬品)
問320 (実務)
薬局における検収関連業務のうち、適切でないのはどれか。2つ選べ。
- 伝票に記載されている納品先を確認した。
- 納品された医薬品の使用期限を確認した。
- 同じ医薬品を複数購入時、製造番号が異なるものが含まれていたが受け取った。
- 法律に定められた譲受証を必要とするものはなかったので交付しなかった。
- 納品を終了した医薬品をカウンターの上に置いて、3時間後の昼休みに収納した。
解答・解説
解答
4、5
解説
納品された医薬品の規制区分
セレギリン塩酸塩錠2.5 mg:覚せい剤原料、劇薬、処方箋医薬品
アムロジピン錠5 mg:劇薬、処方箋医薬品
アミオダロン塩酸塩錠100 mg:毒薬、処方箋医薬品
メチルフェニデート塩酸塩錠10 mg:向精神薬、劇薬、処方箋医薬品
フルニトラゼパム錠2 mg:向精神薬、処方箋医薬品
ペンタゾシン塩酸塩錠25 mg:向精神薬、劇薬、処方箋医薬品
トリメブチンマレイン酸塩100 mg:要指導医薬品
1 適切である
配送間違いがないか確認するために、伝票に記載されている納品先名を確認する必要がある。
2 適切である
納品された医薬品の品質に問題がないか確認するために、使用期限を確認する必要がある。
3 適切である
同じ医薬品が納品される際、異なる製造番号の医薬品が納品されることがあるが、受け取っても特に問題ない。
4 適切でない
覚せい剤原料であるセレギリン塩酸塩錠2.5 mgを受け取る際には、譲渡証及び譲受証の交換が必要である。
5 適切でない
盗難などを防止するために、納品が終了した医薬品については速やかに収納する必要がある。また、覚せい剤原料及び毒薬については、かぎのかかる場所に保管する必要があるため、カウンターに放置しておくことは適切ではない。
問321 (法規・制度・倫理)
検収した医薬品のその後の取扱いに関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。
- 検収した医薬品を、麻薬を保管している金庫に入れた。
- 要指導医薬品を来局者の手に取りやすい場所に陳列した。
- 毒薬に相当する医薬品を無施錠で陳列した。
- 過剰在庫となった向精神薬を向精神薬卸売業者に返品した。
- 親に頼まれて来局した小学生に毒薬を販売した。
解答・解説
解答
4
解説
1 誤
麻薬を保管している金庫には、麻薬以外(覚せい剤を除く)の医薬品を保管することができない。よって、検収した医薬品を、麻薬を保管している金庫に保管することはできない。
2 誤
要指導医薬品は消費者の手に触れられない場所に陳列しなければならない。
3 誤
毒薬に相当する医薬品は、かぎを施した施設に貯蔵、陳列しなければならない。
4 正
向精神薬取扱業者は、向精神薬を向精神薬卸売業者に返品することが可能である。よって、過剰在庫となった向精神薬を向精神薬卸売業者に返品することは適切である。
5 誤
14歳未満の者その他安全な取扱いをすることについて不安があると認められる者には、毒薬、劇薬を交付してはならない。
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