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第102回薬剤師国家試験 問181(理論問題) 過去問解説

ネフローゼ症候群の治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 初期治療の基本は副腎皮質ステロイド薬である。
  2. タンパク尿改善と静脈血栓予防に抗血小板薬が用いられる。
  3. 浮腫の改善には抗アルドステロン薬が第1選択薬となる。
  4. 高カリウム血症を併発するときは、球形吸着炭が用いられる。
  5. 高コレステロール血症が持続する場合はエゼチミブが第一選択薬となる。

解答・解説

解答
1、2

解説
1 正
本症候群の初期治療では、副腎皮質ステロイド薬が用いられる。

2 正
本症候群では、血中タンパク質の減少によりタンパク合成が亢進することに伴って肝機能も亢進する。それにより肝臓における血液凝固因子の生成が促進され、静脈血栓症の合併が認められることがある。この状態を改善するために抗血小板薬であるジピリダモールが用いられることがある。また、ジピリダモールは、尿タンパクを減少させる作用を有するため、タンパク尿も改善する。

3 誤
本症候群における膠質浸透圧の低下による浮腫の改善には、第1選択薬としてループ利尿薬が用いられる。

4 誤
本症候群に併発する高カリウム血症には、ループ利尿薬やポリスチレンスルホン酸ナトリウムが用いられる。

5 誤
本症候群では、血中タンパク質の減少によりタンパク合成が亢進することに伴って肝機能も亢進する。それにより肝臓におけるコレステロールの生成が促進され、高コレステロール血症の合併が認められることがある。この状態を改善するためにコレステロールの合成を抑制するヒドロキシメチルグルタリルCoA(HMG−CoA)還元酵素阻害薬が用いられる。

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