細菌の毒素に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 腸管出血性大腸菌が産生するベロ毒素は、宿主細胞のタンパク質合成を阻害する。
- コレラ毒素は、宿主の神経筋接合部でのアセチルコリンの遊離を抑制し、筋肉の麻痺を引き起こす。
- ボツリヌス毒素は、宿主細胞内でアデニル酸シクラーゼを活性化し、サイクリックAMP濃度の上昇をもたらす。
- グラム陰性菌の内毒素(エンドトキシン)は、外膜に存在するリポ多糖である。
細菌の毒素に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 2 誤 3 誤 4 正解答・解説
1、4
1 正
腸管出血性大腸菌が産生するベロ毒素は、N−グリコシダーゼ活性を有し、宿主のタンパク質合成を阻害する。本毒素は、その作用により出血性大腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こす。
コレラ毒素は、宿主のGsタンパク質をADP−リボキシル化することにより宿主細胞内でアデニル酸シクラーゼを持続的に活性化し、サイクリックAMP濃度の上昇をもたらす。本毒素は、その作用により腸管粘膜表面からの水分分泌亢進による下痢を引き起こす。
ボツリヌス毒素は、宿主の神経筋接合部の運動神経終末に作用することにより宿主の神経筋接合部でのアセチルコリンの遊離を抑制し、筋肉の麻痺を引き起こす。
グラム陰性菌の内毒素(エンドトキシン)は、外膜に存在するリポ多糖であり、O抗原及びRコアオリゴ糖、リピドAから構成されている。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 第102回 問120 […]