第101回薬剤師国家試験 問260〜261

70歳女性。1ヶ月前から四肢の筋力低下と、眠れないほどの四肢及び腰部の痛みがある。整形外科を受診し、以下の薬剤が処方された。

(処方1)
リセドロン酸Na錠17.5 mg 1回1錠(週1錠)
週1回 起床時 2日分
(処方2)
カルシトリオールカプセル0.25 µg 1回1カプセル(1日2カプセル)
1日2回 朝夕食後 14日分
(処方3)
アルプラゾラム錠0.4 mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 就寝前 14日分

問260 (実務)
上記の処方に関する服薬指導として適切なのはどれか。2つ選べ。

 服用後、なるべく早く食事をとるように指導する。
 服用後、横になって安静にするように指導する。
 歯科を受診する場合に、服用中の薬剤について歯科医師に告知するように指導する。
 自動車の運転など、危険を伴う機械の操作に従事しないように指導する。
 腰痛が改善したら、直ちに服薬を中止するように指導する。

 

 

 

解説
1 誤
リセドロン酸Naと水以外の飲料や食物を同時に服用するとキレートを形成し、本剤の吸収が低下することがある。よって、本剤は起床後すぐに多めの水で服用し、服用後少なくとも30分間は水以外の飲食物の摂取を避けるように説明する必要がある。
2 誤
リセドロン酸Naは食道に留まることで食道潰瘍や食道炎を起こすことがあるため立位あるいは座位で服用し、服用後30分間は横にならないように説明する必要がある。
3 正
リセドロン酸Naなどのビスホスホネート製剤による治療を受けている患者において顎骨壊死、顎骨骨髄炎が現れることがある。報告された症例の多くが抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置や局所感染に関連して発現している。よって、歯科を受診する場合にリセドロン酸Na服用中であることを伝えるように説明する必要がある。
4 正
アルプラゾラムの服用により眠気や注意力・集中力の低下が起こることがあるため、自動車の運転など危険を伴う機械操作に従事しないように説明する必要がある。
5 誤
腰痛が改善しても骨量が正常に戻っているとは限らないため、腰痛が改善してもリセドロン酸Naやカルシトリオールカプセルをしっかり服用するように説明する必要がある。

解答
3、4

問261 (薬理)
リセドロン酸の作用機序として正しいのはどれか。1つ選べ。

 骨のエストロゲン受容体に結合し、骨芽細胞を増加させ骨形成を促進する。
 ヒドロキシアパタイトに結合したのち骨芽細胞に取り込まれ、アポトーシスを起こす。
 オステオカルシンのカルボキシ化を介し、前駆細胞から破骨細胞への分化を阻害する。
 メバロン酸代謝経路のファルネシルピロリン酸合成酵素を阻害し、破骨細胞の機能を抑制する。
 カルシウムの腸管からの吸収を促進し、血中Ca2値を上昇させる。

 

 

 

解説
1 誤
骨のエストロゲン受容体に結合し、骨芽細胞を増加させ骨形成を促進させることにより骨粗しょう症の治療を行う薬物にはエストラジオールやラロキシフェンがある。
2 誤
リセドロン酸Naは、ヒドロキシアパタイトに結合したのち破骨細胞に取り込まれ、メバロン酸代謝経路のファルネシルピロリン酸合成酵素を阻害し、破骨細胞の機能を阻害することでアポトーシスを引き起す。
3 誤
オステオカルシンのカルボキシ化を介し、骨形成を促進させることにより骨粗しょう症の治療を行う薬物にはメナテトレノンがある。
4 正
解説2参照
5 誤
カルシウムの腸管からの吸収を促進し、血中Ca2値を上昇させ骨形成を促進させることにより骨粗しょう症の治療を行う薬物にはカルシトリオールがある。

解答
4

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第101回 問262〜263

 

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